a reminiscence

The most capacious measure is filled at last.

最近の流行

*初めに断っておくが、私は当該アーティストのファンまで批判する意図は無い。また疑惑はあくまで「疑惑」であること、このエントリーは私の主観の範囲を出ないことも合わせて申し上げたい。

2月3日発売の『日刊ゲンダイ』にORANGE RANGEの盗作疑惑に関する記事が載っていた。

「やっぱりな」と思った。

デビューした頃から、ヒット曲の寄せ集めに色を付け直したみたいな音楽だな、と正直思っていた。

最近は安倍なつみの件もあったし、流行ってるのか、パクリ。

日本の音楽シーンのメインストリームに立っている人間がこういうことすると聴いてるこっちは本当にゲンナリする。

作詞・作曲のクレジットが途中で変更されるなんて、確信犯としか思えないのだがなぁ。

音楽を聴く側としての私のスタンスは、「良い曲であればそれでいい」だ。

色んな音楽を聴いてきたけど、スタンダードなコード進行ってのはやっぱりあるし、それに乗せるメロディーを考えるなら結果似てくるのはどうしようも無いと思う。

苦労して曲を作っても「これは何々に似てるから出せない」なんて言ってたらそれこそ勿体無い。

実際「似てるなぁ」と感じた曲は沢山あるし、それでも良いものは良い。

曲を聴いて「この人の音楽のルーツはここにあるんだろうなぁ」なんて考えるのは楽しいし、それが自分も好きなアーティストだったり、雑誌のインタビューで自分の予想が当たっていたことが分かったりすると嬉しい。

好きな曲があって、それを自分で表現したいと思ったら、カバーとして作れば良いのだ。

売り上げの事を言うのはなんだが、カバーの方が売れたり、カバーの方が格好良かったりすることも少なからずある。

ORANGE RANGEは某誌でパクリを公言していたが、仮に違う意味で言っていたとしてもこの発言にはアーティストとしてのプライドを疑ってしまう。

別誌では、彼らのヒット曲「ロコローション」は、Carole King作曲、Grand Funk Railroadの「The Locomotion」(Little Evaが歌ってヒットした名曲)をShampooの「Trouble」と合体させて作ったと言っていたようだ。

自分たちで作った曲に愛着を持つということは無いんだろうか。

そうやって作った曲なら、誰かがそのまま自分の名前で発表しても文句言わないんじゃないか?

人が作った曲を繋ぎ合わせて曲を作り、それに自分の名を冠するなんて、音楽に対する敬意はないのかと思ってしまう。

創作物はそれぞれがオリジナルであるという信頼関係の上に成り立っているべきではないのか。

とにかく、不健全な盗作は勘弁して欲しいものだ。

日本レコード協会の「Respect Our Music」のスローガン(これは不正コピーに対するものだが)が悲しく響く、冬の夜の寂しいニュース。