a reminiscence

The most capacious measure is filled at last.

肘が伸びない

私がそれに気付いたのは5年ほど前。

臥位での採血の際に看護師さんに「腕伸ばして」と言われて初めて分かった。

机の上に脇から肘までをピタリと付ける。そして肘を伸ばすと、手の甲が机に付かないのだ。

何一つ不自由は無かったし、そもそも気付いていなかったのだからそれが普通じゃないんだとも思わなかった。

しかし、よく思い返してみるとそれが理由だと思しき事がある。

まず、小学校の体育、跳び箱の授業であった「閉脚跳び」。跳び箱を横向きに設置し、両腕の間に両脚を通して跳び越えるやつだ。

あれが苦手でしょうがなかった。

後、足を伸ばして座り、手を地面に付いて伸ばしても尻が浮かない。

「腕が短いからだ」と思っていたが、今考えると肘が伸びない事が原因だったと思われる。

未だ不自由はないし、恐らくこれからも無いだろうが、一度気になるとずっと気になる性分なもので。