a reminiscence

The most capacious measure is filled at last.

雨上がり、東の空。 -其之壱-


虹が架かった。9月6日、18時過ぎ。東の空にそれは見事な虹があるのを見付けた。一枚の写真に収まりきらないくらい大きな虹。空に雨のスペクトルの半円を完璧に描いて、いつも俯いて歩く私をも気付かせるほどの存在感があった。虹を境に下が白く曇っているのは水蒸気の所為だろうか。空を二つに色分けしている。それに覆われるように私はその日、そこに在った。